中年ポスドクの生存報告日記

うだつのあがらない中年ポスドクが、日々の徒然を書きためつつ、研究生活における生存報告を行います。ポスドクじゃなくなったら卒業する予定。

つまさきおとし(美少女ver)と中年ポスドク

ねとらぼで連載されている、つままさきおとしと私、略して「つまわた」、面白いですよね。

つまさきおとしと私(1)

つまさきおとしと私(1)

 

 nlab.itmedia.co.jp

どう見てもアレな少女、咲と、靴のつまさきを切り落とす妖怪、つまさきおとしの物語ですが、次第に暴走していく咲ちゃんのストーカー愛と、妖怪の矜恃を忘れて咲に取り込まれていくつまさきおとしの落ちっぷりが見所です。

中年ポスドクにも、専用のつまさきおとし(美少女ver)がいればいいのに(中年ポスドク心の叫び)。

 

ただ、おそらく公序良俗に反するレベルで独り言を繰り出し続ける咲ちゃんに対して、周囲の反応が妙に機械的というか、よそよそしいのが気になります。もしかして、

 

心に闇を抱える少女咲は、過去のトラウマを自身にしか見えない妖怪として脳内擬人化することにより精神の平穏を保っていた。しかし、自身を投影したが故に親近感を抱いてしまったことが、心の均衡に綻びを生じ、その精神状態は崩壊の一途を辿っていくのであった・・

 

なんて、さよなら絶望先生」的なバッドエンドが待ってたり・・・するんでしょうか・・・

さよなら絶望先生(30)

さよなら絶望先生(30)

 

 

中年ポスドクは「美少女の皮をかぶったおっさん」が大好きです

再三指摘され続けたように、「美少女の皮をかぶったおっさん」っておっさんの理想のパートナーだと思うんですよ。見た目は美少女だけど中身は自分自身。気心知れてコミュ障であっても安心してお付き合いできる、というわけ。

 この「皮かぶり美少女」の破壊力をまざまざと見せつけてくれたのが、「だがしかし」でしょうか。

だがしかし(1)

だがしかし(1)

 

変人美少女の蛍ちゃんが駄菓子を食べるのをただただ眺めるだけのこの漫画ですが、それだけに「皮被り美少女」の攻撃力が最大限に増幅されています。どれくらいかっていうと、中年ポスドクが一撃で撃沈するくらい。お陰様で水曜日に数少ないサンデーを立ち読みするという日課が十年ぶりに復活しました。本当にありがとうございます。

女の子を幸せにしない漫画は名作になってはいけない、と中年ポスドクは思う

女の子を幸せにしない漫画は名作になってはいけない、と中年ポスドクは考えてます。

 

大事なことだからもう一度言います。

 

女の子を幸せにしない漫画は名作になってはいけない、と中年ポスドクは考えてます。

 

ハーレム漫画・・・男の子向けの漫画の王道パターンの一つですね。沢山の美少女が1人の(冴えない)主人公を慕い集まる、というなんとも非現実的で、でも誰もが憧れるシチュエーションです。

いや、別にハーレム展開が悪いと言ってるわけじゃないんです。ハーレム、いいじゃないですか。現実世界じゃうだつの上がらない中年ポスドクだって、せめて漫画の世界の中くらいは理想の美少女に囲まれてハーレム×ハーレムしたいですよ。

でもね、忘れちゃいけないことがある。ハーレム漫画の主人公には、慕い集まる女性皆を幸せにする義務と責任があるってこと。ハーレムという制度の都合上、確かに全員を幸せにするのは確かに難しいけど、そここそ主人公の気概とご都合主義で何とかして欲しいわけですよ。

何でこんなに熱くなっているかというと、売上高の観点からは既に名作認定されている、↓の漫画をつい最近読む機会があったからです。

ハヤテのごとく! 44 (少年サンデーコミックス)

ハヤテのごとく! 44 (少年サンデーコミックス)

 

 主人公の朴念仁黒執事は、生まれ持っての天然ジゴロ能力を発揮して次から次へと周囲の女の子を虜にしていくわけですが、どうにもこうにも「釣った魚には餌を全くあげない」非人道的なハーレム展開を繰り広げていきます。勇気を出して告白しようとしたら昔の彼女がでてきて目の前でいちゃ×いちゃされる、とかいう並の人間だったら心が壊れてもおかしくないイベントが普通に展開するんですよ!!非道くないですか?作者にとって、ハーレム構成美少女は、自己承認欲求を満たすための道具に過ぎず、そこには人格も尊厳も存在しないんです。そんな漫画が世に広く読まれてしまって、人々の心に何を伝えるのでしょうか。自分の家族が(いないけど)、子供が(やっぱりいないけど)、こんな漫画を読んで当たり前だと感じていたら、寂しい限りです。

 

 逆にいいハーレム漫画だな~、と中年ポスドク的な名作認定をしたのが「神のみ」です。

  ストーリー設定との兼ね合いも色々ありますが、作者は登場人物全員の幸せと尊厳を真剣に考えて作品を編みだしたんだな、と思うんです。ラストも(・・・ネタバレ自重・・・)な展開だったけど、作者なりに苦心してたどり着いた一つの結論だったんじゃないでしょうか。

 実験に疲れた夜遅く、中年ポスドクは神のみを読んで癒やされています。この漫画が目指した、皆が納得できる世界だったら、中年ポスドクだってきっと自分の存在を納得できると思うんです。

「睦月のぞみ」ならポスドクでも読める。あと「道満清明」も

ワンピースが読めないだとかネガティブなことばっか言ってないで、たまにはポジティブな発現も、ということで、中年ポスドクでも読めるようなお気に入りの漫画を紹介します。

 まずは「睦月のぞみ」さんの漫画ですね。

ハコニワ喜劇とか、
 

 ハコニワ喜劇 1巻 (ビームコミックス)

ハコニワ喜劇 1巻 (ビームコミックス)

 

 兎の角とかね。

 兎の角 1巻 (ビームコミックス)

兎の角 1巻 (ビームコミックス)

 

 まぁなんていうか、残念美人とか、残念美少女とか、残念女装男児とか、「スペックは高いのに色々残念で、社会にいまいち溶け込めていない方々」が主人公の作品です。

中年ポスドクは決して美男子ではないが、「社会に溶け込めてない人でもなんだか楽しく過ごしている」世界観にあこがれるんですよね。アカデミックの世界もこれくらい懐が広ければいいのに。

 

で、あと密かにお気に入りなのが「道満清明」さんの漫画ですね。

いわずとしれた、サブカル的有名漫画家さんで、「水爆さん」とでもいえばわかるだろうか。

この人の漫画も、なんとなく社会の規範から外れた方々が綺麗に描写されていて、見ていて不思議な安心感に包まれます。

 ニッケルオデオンとか、

ニッケルオデオン 青 (IKKI COMIX)

ニッケルオデオン 青 (IKKI COMIX)

 

 ヴォイニッチホテルとか 、

 読んでいると、いつのまにか日々のやなことを忘れて引き込まれていきます。

有名大正義漫画を読むのに疲れたあなたに、お薦めです。

 

STAP騒動について中年ポスドクが思うこと

 科学的な真偽とか、我が国のサイエンスコミュニティのあり方とか、理○学研究所の対応とか、といったことは既に皆様方が議論されているので置いとくとして、中年ポスドクがSTAP騒動について思うことはだた一つ、

 

「オ○カタさんって凄いんじゃないだろうか?」

 

ってこと。

(ここでいう「凄い」とは、決して良い意味ではありません。念のため。)

 

だって、あの科学界の重鎮が集まる、あの理○学研究所に、たった一人のポスドクがここまでダメージを与えるって、誰が想像できたでしょう?

多くの大学研究者の羨望と嫉妬を買いながらも、ここまで日本の研究施設の雄として君臨した理化○研究所が、今再起不能なまでのダメージを負っている。理化学○究所の凄さは中年ポスドクみたいな存在でも色々と聞いているわけで、ちょっと信じられない。

もっとも今回の騒動、科学界におけるサラエボ事件のような面もあって、必ずしも彼女一人の偉業(?)とも言い切れない面もありますが。

 

もし中年ポスドクが、理化学研○所解体を狙う組織から密命を受け、潜入&破壊工作を行おうとしても、せいぜい研究員募集の書類選考でお祈りメールされるのが関の山です。下手したら技術補佐員すら危ういかもしれない。それがあの若さでユニットリーダーって・・・

 

おそらくオボ○タさんは、研究者じゃなくて政治家とか、事業家とか、そういう道でのキャリアを目指した方がよかったんじゃないでしょうか。

 

あと、最後に今回の騒動について中年ポスドクが言いたいことが一つあって、それは

 

ポスドクという人種が皆、ああいう事をしでかす潜在的な存在と思わないで下さい」

 

ということです。

捏○とか、そんな大それたことできないからいつまでたっても中年ポスドクなんですよ。冗談でも「うちのラボも気をつけないとね~」なんていわないで下さい。傷に塩とからし塗りこんで炎天下にさらすようなもんです。ホント勘弁してください。

 

ポスドクはワンピースを読むのがつらい

「ワンピース=大正義」みたいな風潮に水差してホントすみません。

全国のワンピースのファンの皆様、怒らないで下さい(ホントに)。

でもこれ、ポスドクの正直な気持ちなんです。

 

まだワンピースがスタートした頃で、仲間が少しずつ増えて・・という頃はまだ楽しく読ませて頂きました。でも、最近はちょっと読むのがつらい。いやかなりつらい。

 

沢山の魅力的な人物が、各々の信条に従って生き、仲間同士の交流が横断的に折り重なって壮大な物語を紡ぐ、まさに王道的なストーリーなんですが、

 

「魅力的な人物」

「信条」

「仲間」

「交流」

「壮大な物語」

 

これって全部、中年ポスドクが持っていないものなんですよね。

というより、中年ポスドクとは対局に居る世の皆様方が持っているものなんですよ。

 

月曜の夜、疲れきった頭でコンビニに並んだジャンプを立ち読みするたびに、

「お前はこういう大事なものを持てない人間なんだ」

と説教されている気分になって、つらいんです。

 

「いやなら読むな」と言われればそれまでなんですが、動的な変化に乏しい中年ポスドクにとって月曜夜のジャンプ立ち読みは、一つの儀式というか刷り込みというか、いまさら変えられないものなんです。つらいといいつつ毎週読み、たまに休載だとちょっと安堵して磯部磯兵衛物語を読む。中年ポスドクって一体何なのでしょう。自分でも良くわかりません。 

磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜 1 (ジャンプコミックス)

磯部磯兵衛物語〜浮世はつらいよ〜 1 (ジャンプコミックス)

 

 

でもね、そんな中年ポスドクでももう一つのジャンプ大正義漫画、「ドラゴンボールは今でも愛読しています。あの漫画には、中年ポスドクの存在も受け入れてくれそうな、不思議な「やさしさ」があるんです。いや、ホントすごい漫画だと思います。

ポスドクは友達が少ない

はい、タイトルの通りです。

ラノベ主人公のように、「男友達」は少ないけど「(美少女の)女友達」は溢れるくらいいてハーレム万歳!!とかいうことはありません。単に友達の絶対数が少ないってことです。

 僕は友達が少ない10 (MF文庫J)

僕は友達が少ない10 (MF文庫J)

 

 一応言い訳すると、生まれてこのかたボッチ人生を歩んできたというわけではなく、学生の頃はそれなりに友達もいました。

それが卒業し、博士課程に入り、ポスドクをして・・・と時間が経つうちに、いつのまにか減ってきた、要するに人付き合いが希薄になったということなんです。

Faceb○○kとかTwi○○erとかでも、全然繋がりがない。

 

なんでだろう?

どうしてこうなったんだろう?

研究に没頭しているから?

生活が安定していないから?

一般社会人とかけ離れた人生を送っているから?

 

どれも理由になるようで、理由にならない。

敢えて言うなら、中年ポスドクという、社会から離れ、学問分野の先端に着いていけない存在が、積極的に人と繋がろうという意識を抑えてしまうからかもしれない。

わかっているのは、自分が若い頃に描いていた人物像とは違うということ。

自己承認欲求を満たすのに、匿名hatenaブログの力を借りるくらいしかできないということ。

 

いや、親兄弟、配偶者、恋人くらいいるんじゃね?と思うあなた、それは違います。中年ポスドクなめちゃいけません。そういう者にも縁がなかったり、関係が希薄だったりするのが中年ポスドクなんです。

 

困った困った。

 

ブログ開設

というわけでブログなるものを書き始めてみました。

中年ポスドクの日記なんて誰も興味がないかもしれませんが、自分自身の生存報告も兼ねて書き連ねてみようと思います。

そんな暇あったら研究しろ!というのはもっともなんですが、研究で自己主張できるほどうまくいってたらポスドクなんてやっていませんよ、ということです。

旧帝大でなんとか学位を取らせてもらって、一応ライフサイエンス関係のことをやっています。早くアカポスにつきたい・・・